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お知らせ

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夏場に多い皮膚疾患にご注意ください

春から夏にかけて気温や湿度があがり、また肌の露出が増えることも重なり、夏は皮膚のトラブルが多くなります。

特に肌の露出が増える夏は、皮膚にとって過酷な状況といえます。紫外線による日焼けをはじめ、大量の発汗によって汗に含まれる尿素やナトリウムが引き起こす炎症、さらには虫刺されなどが代表的な肌トラブルです。
なかでも一番多いのはやはり足白癬で、夏は4人に1人の割合で罹患しているといわれています。手や体、頭にも感染しますが、9割近くは足と爪です。皮がむけたり、趾間が白くふやけたり、足の裏が硬くなったりする症状が現れます。

白癬はかゆいというイメージがありますが、かゆい人は10%程度です。また、足の裏に水疱ができたり、趾間がジュクジュクする疾患は足白癬だけではありません。

まずきちんと検鏡で白癬菌を確認して、白癬かどうか判断する必要があります。
足白癬で重大な身体症状につながることはありませんが、ジュクジュクしたところから細菌が侵入し、蜂窩織炎など細菌感染症をおこすこともありますので、きちんと治療しましょう。

白癬以外では、毛虫、蚊、ネコノミ、くも、ムカデ、蜂などによる虫刺症が多くみられます。
毛虫で一番多いのはドクガ類ですが、幼虫1匹に数十万本以上の毒針毛があり、この毛に触れるだけで激しいかゆみを伴う赤いぶつぶつが発生します。
また、蜂刺症では、初回は刺されたところが赤く腫れるなどの皮膚症状だけですが、2回目以降はハチ毒によるアレルギー反応が加わるため、刺された直後から蕁麻疹を生じることがあります。ひどい場合は、意識消失や血圧低下などアナフィラキシーショックを起こすことがあるので注意が必要です。
まずは蜂に刺されないようにすることが大切です。香水やヘアスプレーなどの香りは蜂を刺激しますので、野外に出かけるときは避けましょう。
その他、夏に多い疾患として、伝染性膿痂疹(とびひ)、日焼け、汗疹(あせも)、汗荒れなどがあります。

汗をかいて湿疹になったからといって、疾患は「あせも」だけではありません。同じ汗でも「あせも」は、汗の管が閉塞して汗が皮膚表面にでないため生じる湿疹ですが、「汗荒れ」は、汗が蒸発した後の塩分やアンモニアなどの成分で肌が刺激され炎症をおこした状態です。

このように原因は同じでも疾患が違うことがありますし、似たような皮膚症状でもいろいろな疾患があります。どのような症状も自己判断せず、皮疹が悪化する前に皮膚科への受診をおすすめします。

皮膚トラブルを防ぐには

日焼け対策や虫刺されを防ぐには露出させないことが一番です。そして日焼け止めクリームや帽子、日傘の利用で紫外線対策をとることは勿論ですが、体を清潔に保つことが最も大切です。シャワーや入浴は、汗によるベタつきを取り除くだけでなく、皮膚を清潔にすることが、感染症を防ぐうえでとても重要なのです。
だからといって肌をゴシゴ強い力でこすると、紫外線からのバリアーである皮膚の角質まで傷つけてしまうので注意が必要です。